シエラレオネでは2014年半ばから流行が始まったエボラウイルス病(エボラ出血熱)の流行が猛威を振るい、目を覆いたくなるような惨状が伝えられていました。それがようやく終息した事がWHOによって確認されたのは2015年の11月7日です。

 

2015年11月7日にWHOによって流行の終息が宣言された時点で、シエラレオネの公式に把握されているエボラ患者は1万4122人、そのうちの死者が3955人とされています。

ですが ・・・ この数字が患者数、死者数共に過小であるという事は多く指摘されています。



そしてシエラレオネでは、エボラウイルス病の流行が終息した後に、再発生が確認されました。統計上は上記の流行時の人数とは区別されてカウントされています。

発生が報告されたのは、奇しくもWHOが西アフリカ全域でのエボラウイルス病の終息を宣言した同じ日。宣言がだされてからわずか数時間後の事でした。

西アフリカのエボラは終息した … のか? 


その死者は、湾岸部にある都市で学んでいた女学生でした。体調が悪くなった為にシエラレオネ国内を移動して親元に戻り、そこで病状が悪化して死亡しています。その後に「エボラ終息後の厳重監視」の一環として遺体に対して行われているエボラ検査によって、彼女がえぼらウイルス病の死者である事が確認されました。

この女学生は親元に移動している途中で既にエボラウイルス病の症状が現れていた為に、シエラレオネの保健当局は移動ルートでの接触可能性者も含めて、広い範囲でエボラウイルスとの接触が有りえた人達を探す事になりました。

シエラレオネのエボラ隔離は109人

当初の隔離人数は109人でしたが、その後に更に増加しています。

そしてその自主的に隔離施設に入院した「健康観察対象者達」、主に死亡した女学生の親族達だったそうですが、の中から第二のエボラ患者が出ています。これは死亡した女学生のおばに当たる人で、病気の間に看病をしていた事が伝えられています。

シエラレオネで2人目のエボラ患者が出た


この女性は、既に隔離されて健康観察が続けられていた中での発症だった為に、初期段階から治療が開始されています。またその後により高度な施設が存在するシエラレオネの首都に移送され、治療に順調に反応している(回復してきている)という事が報じられています。

シエラレオネのエボラ患者は回復している


その後はしばらく情報が途絶えていたのですが、新たなエボラ患者の報告はなく、先週末に無事に退院した事が報じられました。

シエラレオネでのエボラ報告は2人

シエラレオネのエボラ患者が退院した



シエラレオネのエボラ再発生事例では、現時点2016年2月9日、「エボラ患者が2人。そのうちの死者が1人」という事が報告されています。