歩行のペースを変えるとより多くのカロリーが消費される、という事が研究によって明らかになったそうです。


消費カロリーの計算

運動の強度とカロリーの消費は、通常の場合比例している、つまり一定の割合で増減するものとして計算されています。つまり、消費カロリーは「運動の強さ(メッツ)」と「運動の継続時間(分)」と「体重(kg)」の掛け合わせで得られます。

例えば、体重が50kgの人がジョギングを20分行うと、消費されるカロリーは123kcalですが、よりカロリーを消費したい場合には、運動時間を延ばす、例えばジョギングを10分増やして30分にすると、時間に比例して消費カロリーが5割増加して184kcalになる、と考えます。

歩行やジョギングといった運動による消費カロリーは、通常「定速歩行」、つまりトレッドミル上を一定の速度で歩く・走るといった状態で動いた分を計算しています。


でもそれは「現実の歩行」ではない

研究者達は今回、カロリー消費量を測定する為の手法が、現実の世界の歩行とはずいぶん条件が異なっているという事に注目し、速度の変更を人間自身が行う事が出来る、つまり地面が止まっていて人間が動いている状態に近くなるような手法で、トレッドミルを使うことにしました。

そして、「歩いている途中で速度を変化させると、実際には消費カロリーが増加する」、という事を発見したのです。見積もりによると「歩き始めたり止まったりするのに歩行のエネルギーの最大8%が使用されている」かもしれない、というのですから馬鹿になりません。

これは自動車の発進や加速などで多くのエネルギーが使われている事を考えれば、むしろ当然なのかもしれませんが、研究者達が消費カロリーの計算時に、より実生活上での歩行に近い状態を実現してみた結果、速度に変化を付けて歩く事によって、最大20%のカロリー増加が得られるかもしれない、という事が判明しています。


近くに行くときはゆっくり歩く

また、人間の歩く速度が「距離」に関連して変化する事も、確認されているそうです。実際に「近くに行く」時にはゆっくり歩き、「遠くに行く」時にはより速度を上げて歩いている、という事が確認されました。

この発見は、物理療法およびリハビリテーションの分野で、「一定の距離を移動する為に必要な時間」が患者の回復の状況を確認する為の指標として使われている、という事に影響する事になるかもしれない、と研究者達は指摘しています。

例えば10メートルを10秒で歩けば、秒速は1メートルですが、実際の回復の度合いはそういった短い距離で計測されたものよりも、より速いかもしれないのです。回復の程度は「短距離の歩行」で確認されるのが普通ですから、これは実際に確認が必要な部分かもしれません。


どういう歩き方がより消費カロリーを高くするのか?

で。問題はどういう歩き方をすると、より効果的にカロリーを燃やせるのか、という部分ですが、アドバイスは「ちょっと歩き方にひねりを加えてみる」、というものです。

  • 荷物をバックパックに詰め込んで背負って歩く
  • 足をしっかりふみしめて歩く
  • 歩いたり立ち止まったりを繰り返す
  • 直線的にではなく曲がりくねって歩く
・・・ バックパックを背負って軽登山をする状況が思い浮かぶのですが ・・・

体重が増加しすぎている状態での強い運動はけがのもとになります。まず、食事を少し工夫して、体重を適正なものに近づけてから運動を始める様に気を付けてください。

まあ。私はとりあえずポケモンGOが出たら、あちこち歩いて「どこに何が出た」地図でも作ろうかな、と思います。多分急ぎ足になったり、立ち止まってMBの狙いを付けたり、そういう行動になるだろうから。